その日は、まだ幼い我が子と二人で買い物に出掛けようとしていました。車に子どもを乗せ、私も乗り、エンジンを掛けようとしたら、事件は起きました。何度エンジンのスタートボタンを押してもエンジンが掛からないのです。私は、「バッテリーが上がったのかもしれない…困ったな」と思いつつ、とりあえず、家に戻ろうと一旦子どもを降ろして車の鍵を閉めようとドアボタンを押しました。でも、鍵が掛からないのです。「あれ?押し方が悪かったかな?」と思い、もう一度押すものの、鍵は掛かりません。でも、キーレスタイプの鍵は、携帯電話などと重なっていると反応が悪いこともあったので、それが原因かもしれないと思い、とりあえず、一旦家に戻りました。そして、カバンの中を探ってみました。でも、鍵はカバンのどこにも見当たりません。カバンの中の荷物を全て出してみても、やはりありません。少し焦りつつ、コートのポケットを確認しても、鍵入れのケースを見てもありません。「あれ?鍵はどこ?」と思い、焦りも増してきた私は、「なんで、さっき車に乗れたんだろう?」とふと不思議に思いました。答えは簡単、前の日に降りるとき、荷物も多く、子どもも抱きかかえていたため、鍵を閉め忘れていたのです。そして、車の鍵は玄関の鍵入れケースに入れたことを思い出しました。「もしかして…」と思い、パートナーに連絡を入れると、しばらくして「ごめん、朝慌てて、自分の鍵を取るときに一緒に持って出ちゃってた」とメールが届きました。内心「そんなことある!?」と思いましたが、そんなことも起きるんだということを経験しました。それからは、車の鍵を掛けたことを確認することはもちろんのこと、どんなに慌てても相手の車の鍵は持って出ないように、パートナーと互いに確認をするようにしています。