分譲マンションに20年以上住んでいるのですが、長く同じ場所に住むと環境や家に愛着が沸く反面、あらゆる箇所に欠陥がでてきます。玄関の鍵も同じでした。まさか壊れるとは思ってもみなかった場所ですが、家族が多く住んでいるため使用回数が多かったのか、鍵を入れても抜きにくいという現象が発生しました。最初はそれほど、気にもしていなかったのですが、この現象はだんだんと悪化していきました。急いでいる朝に鍵を入れてはその鍵がドアから抜けなくなるという数分の戦いを繰り返していくうちに嫌気がさしていきました。見るに見かねた心配性の母親が地元の鍵屋さんに連絡をして修理・鍵交換をお願いしました。その方は60代後半くらいの年配の方でしたが、手慣れているようで、すぐに訪ねてきてくれてました。身軽な様子で白いミニバンといくつかの道具を腰に携えくたくたの帽子を被ってまるで職人のような風貌でした。修理・鍵交換を始めるとあっという間に終わりました。その方曰く、20年以上も同じ鍵を使用しているのは珍しいとのことでした。その後、母が鍵の異変に気づき再度連絡したようですが、すぐに駆け付けて修理をしてくれたそうです。どこにお住まいだったかは分かりませんが、忍者のごとく素早い対応でした。修理料金は手渡しでその場支払いという何とも昔ながらの方法ではありましたが、なんだか真新しくも懐かしい感覚になりましたし、地元に貢献できたような経験でした。